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アメリカでの試験の内容は全部で26項目です(表1)。これは1994年に大幅に改訂が行われました。以前は20項目からテスト内容を構成していましたが、現在は26項目にふえました。1)病態生理、2)栄養学、3)運動療法、4)薬物療法、5)モニタリング、6)高血糖、7)低血糖あたりは合併症とか検査に関わるものですが、17)心理・社会的評価と支援あたりからは変わった内容が入っているのではないかと思います。18)ストレスの治療、19)教育と学習の原則、20)行動の切り換えなどは、人間行動学や心理学的部分の要素がかなり濃く反映されております。

21)、22)というのは各年齢層に応じたケアの提供ということになります。23)読み書き能力の低い患者への教育というのは、アメリカのような人種も教育レベルも多様な患者さんにHbAlcなどといってもよく理解してもらえない。血糖といっても、その意味すらわからない患者さんへの教育という意味で、この項目が新たに付け加えられたのです。

24)文化背景の違いから起こるものに注意して行わなければならない患者教育は、宗教の関係があるのですが、宗教によっては食べていいものと悪いものとがあります。糖尿病は食事療法というのが治療法にありますので、そういった患者さんにどのような食事指導が必要なのかということが出てきます。

25)視覚障害者の教育は、糖尿病性網膜症によって視覚を失った人たちに糖尿病教育をどのようにして行っていくかということです。

26)生涯教育では、糖尿病を発症すると死ぬまで糖尿病と付き合っていかなければならないわけで、それをどのように支援していくかということです。

全体にこのように26項目から試験内容が構成されております。

さらに試験の更新というのがあります。この資格は国家資格ではあり

 

 

 

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